2019年3月7日木曜日

マイクロ波通信実験

今回もHATO SATのミッションを紹介します!

③マイクロ波通信実験

HATOSATでは,周波数2~4GHz帯のマイクロ波の一種を使用して,地上の無線局と通信を行います*.一般的に超小型衛星の無線通信には,430MHz帯のUHFという電波が使われていますが,これに比べてマイクロ波は波長が短い為,アンテナを小さくすることができ,そのうえ沢山の情報を送信することが出来ます!HATOSATでは容量の大きい画像データの通信用としてこれを使用し,実験を行います.私たちは将来的に,より容量が大きいMEG,MRIといった脳の検査データを衛星を使って収集・送信するシステムの構築を目指しているため,マイクロ波通信は非常に重要な技術となります.

さらにHATOSATでは,マイクロ波を送信するアンテナとしてパッチアンテナを使用します.これは,マイクロストリップアンテナの一種で,小型・軽量に作ることができ,さらには衛星通信に必須の円偏波を比較的容易に作り出すことが出来ます.

開発中のマイクロ波通信用パッチアンテナ

電波は目には見えないうえ,ほんの少しの調整でアンテナの特性が変わり,苦労することもあります.それでも,利得の高い(性能の高い)アンテナや高効率の通信システムを実現するため,日々開発に励んでいます.

さらに今回マイクロ波の受信を行う地上の無線局には,本学の所有する直径3mのパラボラアンテナを使用します.本学は標高約80mの山頂にあり,アンテナはキャンパスの屋上に設置されているため,周りに電波を遮るものがなく非常に良好な通信環境です.

3mパラボラアンテナ

担当 潮田

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*IEEE(米国電気電子学会)では,マイクロ波は周波数が0.3GHz以上の電波と定義されており,2~4GHz帯はSバンドと呼ばれています.また,ITU(国際電気通信連合)の無線通信規則では2~4GHz帯はUHF~SHF帯に分類されます.

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